途中でゲームオーバーにならないために気をつけて欲しいこと

料理をするときに、自分が何を作るのかを明確にしていなければ、美味しい料理を作ることはできません。作るものを明確にしたあとは、それに必要な食材を用意しておく必要があります。そして、全てが揃った段階で、包丁を握って料理を始めることができるのです。

このように「何かを作るとき」は、そのための準備が必要となってきます。この準備をどれだけ慎重に進めることができるかで、結果が変わってくることも少なくありません。そしてこれは、何か新しい事業を始めるときや、起業する時にでも通ずる考え方です。

例えば、自分が何か新しい事業や起業を考えたとき、それにどれだけの費用がかかり、どれだけの人員が必要になるかを考える必要があるでしょう。そして、それらが自分で用意できないものなら、どこから調達してくるのかを考えなければなりません。

ここで、ひとつ注意して欲しいことがあります。よく「資金や人員はまだ集まっていないけど、待っていたらチャンスが逃げてしまうから、自己資金だけでまず見切り発車する(した)」と言う話を起業家から聞きます。

これはこれで、素晴らしい行動力だと思います。しかしこの方法を、わたしはあまりオススメしません。なぜなら、「予定通りに行かなかった場合、焦りがでて正常な判断を失う」のが怖いからです。これは、まさに先の例で言う「材料が揃っていないのに料理を作り出す」状態にほかなりません。


例えば、自分で店を持ちたいと思っていた起業家に、理想の物件が見つかったとします。起業家は、「このチャンスを逃せば二度とチャンスは訪れない」と考え、自己資金で契約し店舗の改装に入ります。

起業家としては、「改装しながらオープンまでの間に、銀行からの融資や、投資家からの投資を受けることができる」と考えるのです。そして、自己資金が底をつくころ、銀行や投資家を回り資金調達を行おうとします。ところが、自己資金が無いことや計画性の悪さなどから、資金調達には難航することになるのです。

ここでは「例」としましたが、残念ながらこれは、実際に多く見うけられるパターンです。このようなパターンに陥ってしまうと、最悪の場合、店をオープンするところまで行けずに、ゲームオーバーとなってしまいかねません。

そのため準備ができていないなら、焦って見切り発車するのではなく、「今回のチャンスをもしつかめなかったとしたら、それは縁がなかっただけだと諦めよう」と考えるのがいいとわたしは思います。チャンスは一度ではありません。

わたしはあなたが、「食材を揃えずに料理を始めてる」ような起業をして失敗するのをみたくありません。焦ってスタートするよりは、準備が整うのを待つのが良いのではないでしょうか。さて、あなたは大丈夫ですか?


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