尊敬している「あの人」が成功の妨げになる理由

起業家のあなたに、誰か尊敬している人がいる場合には、少し注意が必要です。なぜならその尊敬の気持ちが、あなたの成功を妨げる原因になる(または、既になっている)ことも少なく無いからです。

誰しもひとりや二人は、誰か尊敬している人がいるものです。例えばそれは、あなたのご両親や兄弟姉妹、または夫や妻など、身近な家族かもしれませんし、あるいは職場の上司や先輩かもしれません。またもしかすると、既に亡くなっている偉人や賢人に対して、尊敬の念を抱いているかもしれません。

多くの場合、そのように「誰かを尊敬する気持ち」は、自分の方向性や目標を絶えず示してくれる、いわば灯台のような役目を果たしてくれるものとなるでしょう。

しかし中には、尊敬を通り越して「崇拝」のようになってしまう人がいます。もちろん誰かを崇拝することと、ビジネスにおける成功や失敗には、基本、何の関係もありません。

ところがその崇拝する気持ちが、あなたに制限をかけてしまっているとしたら、それは大きな問題では無いでしょうか。それも、あなたが意識していない部分で、あなたを制限してしまっているかもしれないのです。

人は自分で意識できる顕在意識(けんざいいしき)よりも、自分で意識することがない潜在意識(せんざいいしき)に大きく影響を受けるというのは、あなたもご存知だと思います。

ではもし、あなたの潜在意識(自分で意識していないほう)が、「自分が尊敬(または崇拝)している、あの方以上に成功してはいけない」と思っているのだとしたらどうでしょうか。あなたは、自分のビジネスにおいて成功することができるでしょうか。

このようなケースでは多くの場合、自分が尊敬している人以上の成功を手にしそうになると、(自分では気が付かないですが)自分が失敗するような行動をとり、その尊敬する人以上に、自分が成功することを自ら妨害してしまうのです。

「自分で、自分の成功を妨害するなんて、そんなバカな話はない」と思いますか？そんなことはありせん。あなたは子供の頃、学校で好きな子がいたことでしょう。そしてその子を交えたゲームやスポーツをしたこともあるでしょう。

そのときあなたは、わざと自分(または自分のチーム)が負けるような行動をして、好きな子を勝たせようとした経験があるのではないでしょうか。このような行動は、何も自分が子供だったからではないのです。思考が成熟し大人になり、起業したのちにも同じような思考が働くことがあるのです。

あなたはどうですか？

尊敬する人を超えることは、何も悪いことではありません。むしろ素晴らしいこと、喜ぶべきことです。それはあなたが尊敬している人にとっても同じです。

もし万が一、あなたの尊敬している人が、あなたの成長や成功を一緒に喜んでくれるのではなく、逆にあなたの成功をひがむような人だとしたら、そのような人は、既に「尊敬に値する人ではないのではないか」とわたしは思います。

さあ、いかがでしょうか。あなたは誰かを尊敬するあまり、「その人を越えてはいけない」と感じていませんか。また、それによって自分の成功を妨げていませんか。一度、素直に自分に対して自問してみてはいかがでしょうか。

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