お金や人材があればつかめるチャンスを目の前にして

今この瞬間に、お金や人材などが揃っていれば自分の手に入ると判っているのに、それらが無いがゆえに、目の前にあるチャンスが過ぎていくのを、ただ指をくわえて眺めていることしかできないというのはとても悔しいことです。

それでもまだ、自分が会社員でサラリーマンをしているのであれば、逃げた魚を酒の肴にして、同僚と一杯呑んで帰ることで気を紛らわせることができるかもしれません。

ところが起業した後は、それが直接自分の会社の損益に連動するのですから、そんな呑気なことは言ってられません。そのため、それが付け焼き刃であったとしても、どうにかしてお金や人材をかき集めようとします。

しかしこのような場合の多くは、残念ながら良い結果に結びつくことはありません。それは例えばお金や人材など、必要なソースが用意できない場合もありますし、仮に用意できたとしても急激な人材の増加や仕事量の増加などが原因で、離職する社員が増えるなど、別の問題を引き起こすこともあります。

これは何も「チャンスが来ても乗ってはいけない」ということが言いたいのではありません。逆に起業家は、波に乗るサーファーのように、チャンスに上手に乗っていく必要があるのです。

ただその時に考えたいのは、どのようなチャンスにでも飛びつくのではなく「今の自分の器(身の丈)にあったチャンスを逃さない」というのが大切だとわたしは思っています。


チャンスは一度ではなく、何度でもやってきます。その中には、小さなチャンスから大きなチャンスまであるのです。その全てを取ろうとせず、今の自分が取れる範囲のチャンスで十分です。

そして起業家としてのあなたが、年月を重ね経験を積み、自分の器が一回り成長したときには、一回り大きくなった、そのときの自分の器にあったチャンスをつかんでいけばいいのです。

それを全てこの瞬間に、自分の手に収めようとしても、自分の器に入る水の量は決まっているのですから、結局溢れ出してしまいます。それは例えれば、バケツの水をコップに移そうとしているようなものなのです。

実はこう言っているわたし自身も、まったく同じです。どれだけ投資したいと思える案件があっても、それが今の自分の器で支えきれないと判断した場合は、残念ですが見送ることもあります。

ですから起業家のあなたも、自分の器以上のチャンスを目の前にして焦ったり、また頑張った末にそのチャンスをつかむことができなかったとして、過度に落ち込んだりしないでくださいね。あなたが成長したときに、チャンスは何度でもあなたの前に現れますよ。


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