自分探しで起業!成功できずに倒産する理由

「自分探し」は、誰もが皆一度は考えたことがあると思います。「私は何がしたいのか?」「私には何が合っているのか?」「私は何のために生まれてきたのか?」「私は何が出来るのだろう?」などなど、、、

私も20代の頃に「自分探し」に嵌(はま)った経験があります。多くの人は若い頃、特に10代〜20代で経験しますが、特に年齢に関係があるものではなく、ふとしたタイミングで考え、その後の人生に大きく影響を及ぼすことも少なくありません。

私は基本「自分探し」のように、人生においてさまざまな疑問を持つことについては、とても肯定的です。なぜなら、そのような疑問は、自分の人生を深くしてくれると感じているからです。何事も疑問なくしては始まらないと言っても過言ではないでしょう。

そのため、私は今でもあらゆるものに疑問を持ち、時には「自分探し」のようなことをしてみることもあります。しかしその時に、いつも気をつけなければいけないと感じている点もあります。

それは、「マーケットで自分探しをしてはならない」と言う事です。ここで言う「マーケット」はスーパーや百貨店などの買い物をする場所という意味ではなく、起業家であるあなたの「ビジネスの顧客(または顧客となる層)」という意味です。

悪い例を挙げてみましょう。自分探しをしている中で、「自分はこれがしたい」とか「これを売りたい」、または、「こういった仕事がしたい」と感じたとしましょう。そして、それをそのままマーケット(あなたのビジネスの顧客)に押し付けてしまうのです。あなたが売りたいと思ったものと、顧客が買いたいと思うものは同じではないのに関わらずです。


これでは、成功するはずもありません。なぜなら、あなたのマーケットであるあなたのビジネスの顧客は、「あなたが何をしたいか、何を売りたいか」と言う事には、何の関心もないからです。あなたの顧客の関心は「自分にどんなメリットを与えてくれるのか」という事だけなのです。ここを忘れてはいけません。

これは、出資を募っている起業家の方との面談でも、また有料で行っている起業コンサルティングででも、お伝えすることがある内容です。この記事を読んでいる段階では、多くの方は「ああ、そんなことは判っているよ」と思っているでしょう。しかし、いざ自分のビジネスモデルを構築する段階になると同じような罠に陥っていることも少なくありません。

「自分探し」は、あくまでも自分個人の人生を豊かにするための手法の一つだと私は考えています。そのため、もし起業家が「自分探し」の答えを、自らのビジネスや起業プランに反映させたとすると、それは(私の経験に基づいた独断と偏見ですが)多くの場合、先程の罠にかかり失敗することになります。

「自分が求めているもの」や「自分が大切にしたいもの」は、起業家であるあなた自身にとっては重要なものです。それを否定するつもりはありません。しかし、起業家である以上、それは個人的なものとして一旦横に置き、フラットな視点で「顧客(または顧客としたい層)が求めているものや大切にしたいもの」を探す事が大切です。

あなたのビジネスモデルや起業プランは、「自分探し」の延長線上にありませんか?再度、素直な視線で見なおしてみられてはいかがでしょうか。私は、あなたとはお逢いしたことはありませんが、投資家として、起業家のあなたが失敗する姿を見たくはありません。願わくば、いつかあなたと共に成功したいと思います。ご縁が有りあなたとお逢い出来る日を楽しみにしています。


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