起業時に自宅事務所やレンタルオフィスを使っていると不利ですか?

起業するときには、「まずはキッチリとオフィスを構える必要がある」という方と、「自宅を事務所にして、またはレンタルオフィスやシェアオフィスをオフィスとして利用しててもいい」と考える方の2種類の方がおられます。もちろん、オフィスやお店が、絶対不可欠な業種は除きますよ。例えば、居酒屋さんや車の修理を、マンションの一室で行うことはできませんからね。

私は基本、一人で起業するなら「自宅を事務所(オフィス)」、2人以上で起業する場合や、従業員がいて自宅事務所が難しいのであれば「レンタルオフィスやシャアオフィスを事務所」にするのがいいと思っています。なぜなら、わざわざ最初から、特に必要がないのに格好だけを気にして、お金を出す必要はないと思っているからです。

私がこう言うと、「でも銀行や、日本公庫(日本政策金融公庫)の融資審査には、キッチリとした事務所(オフィス)が無いと、不利になるんじゃない?それが原因で、融資が通らないことはないの?」と思われるかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。

銀行の目的は、「いい事務所に入っている会社」や「いい事務所に入れる会社」にお金を貸すことではありません。銀行は「お金を返せる経営をしているところから、利息を取るためにお金を貸す」ことが目的です。「いい事務所=融資」ではなく、「いい経営=融資」ということです。


あなたが、どれだけ高級な絨毯(じゅうたん)が敷いてある素晴らしいオフィスを持っていても、どれだけ見晴らしの良いタワービルにオフィスを構えたとしても、「お金を返せる経営である」と見れらない限りは、1円も借りることはできませんし、浪費していると見られれば、余計に借り難くなります。

その逆に、自宅を事務所にしていたり、レンタルオフィスやシェアオフィスを事務所にしていても、「お金を返せる経営である」と見られれば、いくらでも貸してもらえます。

もちろん、私たちエンジェルも同じです。私が出資を検討するときに、自宅を事務所にしていたり、レンタルオフィスやシェアオフィスを事務所にているという事は、プラス材料になることはあっても、マイナス材料になることは絶対にありません。現在、実際にそのような起業家複数に、出資をしていますので、間違いありません。

さて、あなたがもし、同じようなことで悩んでおられるなら、形にこだわることなく、事業の内容で勝負するようにしてください。そしてもし、事務所(オフィス)にお金を使うのであれば、活きる使い方をしてください。そうすれば、それは何十倍にもなって戻ってくるでしょう。成功をお祈りしています!


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