起業・独立・開業のきっかけ

起業したきっかけは、なんですかとよく聞かれます。私の場合は、どこからが起業と呼ぶかが微妙です。会社員をしていた時代も、副業でビジネスをしていましたが、会社員を退職して始めた時点を起業と呼ぶなら、そのきっかけは、新しいアイデアを事業化したいと思ったからです。

私は、そのアイデアをお客様から聞き、お客様の了解を得たのち、自分の勤めている会社に提案したのですが、「業界のタブー」に触れるということで、取り合ってもらえませんでした。そこで、自分が変わりにやろうと思ったのがきっかけでした。

そのプランは、特許化し営業を開始しました。私は新しいことが好きですので、その後もドンドンと新しいビジネスアイデアを考えました。面白いと思ったものは、ドンドンと始めました。しかし、なかなか上手くいきませんでした。特に、自分の経験のない分野のアイデアというのは、本当に上手くいきませんでした。

この経験から、私は自分に経験のない分野での起業は、その分野に詳しい人と一緒にするようにしていますし、今でも、出資を希望される起業家の方へお伝えしています。「知らない分野だからアイデアが出る」と仰られる方もおられますが、少なくとも私は無理でした。


起業アイデアのきっかけとして、思いつきや閃き、ひとから聞いた話や新聞・雑誌、色々なものがあると思います。確かにきっかけは大切だと思います。しかし、そのきっかけが、自分のよく知らない分野のものである場合、注意が必要かもしれません。

アイデアのきっかけであったとして、それを起業・独立・開業のきっかけとするまでには、その分野の経験を持った人の意見を素直に聞き、ネガティブとボジティブの両方の目線から、本当に起業に値するほどの、きっかけなのかを図る必要があるでしょう。

そして、十分に検討されたなら、そのアイデアがあなたの起業のきっかけとなるかもしれません。しかし、決して焦らないでください。起業は目的ではなく、ただの手法(方法)です。その「きっかけ」を十分に検討しないうちからスタートしてしまうことがないようにしてくださいね。


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